当院では、虫歯治療を「痛みを取るための治療」ではなく、10年後・20年後もご自身の歯を守るための治療と考えています。
虫歯は進行性の病気であり、一度削った歯は元には戻りません。
そのため当院では、できる限り削らず、再治療を繰り返さない治療を大切にしています。
虫歯治療
虫歯治療

当院では、虫歯治療を「痛みを取るための治療」ではなく、10年後・20年後もご自身の歯を守るための治療と考えています。
虫歯は進行性の病気であり、一度削った歯は元には戻りません。
そのため当院では、できる限り削らず、再治療を繰り返さない治療を大切にしています。
なるべく削らない・歯を残す治療方針
初期段階であれば削らずに経過観察や再石灰化を促し、必要最小限の処置にとどめます。
再治療を防ぐ精密な処置
虫歯部分を確実に除去し、歯と詰め物の間に隙間ができないよう丁寧に補綴します。
カウンセリング重視の診療
症状や治療方法を分かりやすく説明し、患者様が納得してから治療を進めます。
痛みに配慮した治療・麻酔
表面麻酔と電動麻酔器を使用し、麻酔注射時の痛みや不安を最小限に抑えます。
治療後まで見据えたメンテナンス指導
再発を防ぐため、セルフケアと定期検診の両立を重視しています。
口の中の細菌数は10兆個以上といわれ、そのうち、虫歯の原因となる酸を作る酸産生菌が70~80%を占めると考えられています。酸を作る代表的な細菌がミュータンス菌です。ミュータンス菌は飲食物の糖分を摂取・分解して酸を作り出します。
ミュータンス菌と同様に、強い酸を作り出すのがラクトバチラス菌です。ラクトバチラス菌は、エナメル質のようなツルツルした部分には生息できず、ミュータンス菌によって作られた虫歯のザラザラした部分や、奥歯の溝、詰め物や被せ物の適合が悪いすき間などに生息します。酸素の有無に関係なく生存できるため、酸素の少ない深い虫歯の中で酸を作り、さらに深部へと虫歯を拡大させていきます。
初期段階の虫歯は自覚症状が現れず、日常的なケアを怠ると悪化し、やがて痛みを伴うようになります。虫歯は早い段階で治療を開始すれば、比較的簡単な処置で治癒します。虫歯の兆候があればお早めに受診ください。
虫歯は、次のような条件が揃った場合になりやすいと考えられています。
歯の痛み方で虫歯の進行をある程度知ることができます。その進行具合によって治療方法が異なります。

CO ごく初期の虫歯
症状
COは「シーオー」と読み、「C」はcaries(カリエス:虫歯)の頭文字で、「O」はobservation(オブザベーション:観察)の頭文字です。したがって「CO」は、虫歯になっているものの、今のところ治療の必要がない要観察歯となります。
虫歯菌が放出する酸によってエナメル質が溶かされ始めている段階で、歯の表面が白く濁って見えますが、まだ穴は空いておらず、痛みなどの自覚症状もありません。
治療方法
適切なブラッシングやフッ素塗布により、歯の再石灰化を促すことで治癒します。

C1 エナメル質に小さな穴が空いた虫歯
症状
エナメル質がさらに溶かされ、小さな穴が空いた状態です。歯の表面は黒ずんで見えます。冷たいものを飲食した際に「しみる」などの自覚症状が現れますが、痛みはまだないため、ご自身で虫歯かどうかの判断がつきにくい状態です。
この段階では、歯を削らずに治すことができたり、削る場合でも麻酔を使わずに削る量を最小限に抑えて治療ができたりします。このC1の段階で早期に治療を受けることが理想です。
治療方法
虫歯の部分を最小限に削り、白い歯科用プラスチック(レンジ)などを詰め、表面をなめらかに整えます。

C2 歯の内部(象牙質)まで進行した虫歯
症状
虫歯がエナメル質の内側にある象牙質まで達している状態です。虫歯の部分は黒く見えます。冷たいものや甘いものを飲食したときに、しみる・痛むなどの自覚症状が現れます。この段階から進行が早くなるため早期の治療が重要になります。
治療方法
虫歯の部分を削り取り、詰め物で補います。症状によっては局所麻酔を使用します。
虫歯が広範囲な場合は、型を取って作製するインレー(詰め物)や被せ物によって歯の機能を回復します。

C3 神経まで進行した虫歯
症状
虫歯が歯の内部にある神経(歯髄)まで進行した状態です。冷たいもの、甘いものに加え、熱いものでもしみたり、刺激を与えなくても激しい痛みが生じたりする場合があります。
治療方法
炎症が起きている部分と痛んでいる神経を取り除き、神経が入っていた歯の内部(根管)を消毒する根管治療を行います。この段階で治療すれば、歯自体は残せることが多いです。根管治療後は土台を立てて、クラウンを被せます。
被せ物や土台には様々な種類があります。

C4 歯根まで進行した虫歯
症状
歯根の部分まで虫歯菌が侵入し、歯の大部分は溶けて崩れ、末期の虫歯の状態です。この段階では痛みを感じる神経自体が壊死しているため痛みを感じません。しかし放置するとやがて歯根部に膿がたまり激痛を生じやすくなります。麻酔も効きにくく、歯を残存することも難しくなります。
治療方法
ほとんどのケースで抜歯が必要となります。抜歯後は、ブリッジや入れ歯、インプラントなどで歯の機能回復を図ります。
抜歯(歯の喪失)後の治療方法
初期の虫歯(C0)であれば、削らずに改善できる場合があります。
適切なブラッシング、フッ素塗布、生活習慣の見直しにより再石灰化が期待できます。
進行している場合は、歯を守るために最小限の処置が必要になります。
虫歯の大きさや深さによって異なります。
小さな虫歯であれば1回で終了することもありますが、深い虫歯や被せ物が必要な場合は複数回の通院が必要になります。
麻酔が切れてからの食事をおすすめしています。
通常は治療後2〜3時間程度で麻酔が切れます。
それまでは、唇や舌を誤って噛んでしまう恐れがあるため、食事は控えてください。
はい、再発(二次虫歯)することはあります。
虫歯は細菌感染症のため、歯と詰め物の隙間から再び細菌が侵入すると再発します。
当院では再発を防ぐため、精密な治療とメンテナンスを重視しています。
毎日のセルフケアと定期的な歯科検診が最も重要です。
これらを継続することで、虫歯の再発リスクを大きく下げることができます。
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