歯列矯正は、歯並びの問題を解決するための一般的な治療方法です。歯の不正咬合や歯並びの問題は、見た目の美しさだけでなく、咀嚼機能や発音にも悪影響を与えることがあります。しかし、歯列矯正の治療法はいくつかあり、その中でもワイヤー矯正とマウスピース矯正は最も一般的な選択肢です。最近マウスピース矯正のモニター価格で、実質0円や、安い価格で結局は詐欺のようなニュースは記憶に新しい事だと思います。
そこで、ワイヤー矯正とマウスピース矯正の特徴と比較を行い、それぞれの治療法のメリットとデメリットについて詳しく解説し、皆様に正しい知識を付けて頂きたく思い、ブログを書く事にしました。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、歯に接着するブラケット(プラスチック製、金属製、セラミック製)とアーチワイヤーを使用して歯列を移動させる方法です。この治療法では、まず歯にブラケットを取り付け、それにアーチワイヤーを通します。アーチワイヤーは、歯の位置を調整するために定期的に調整します。ワイヤー矯正の主なメリットは、強力で持続的な力(1日24時間)を用いて効果的に歯列を矯正できることです。また、抜歯症例のような、重度の歯並びの問題にも適しています。一方、デメリットとしては、見た目にブラケットが目立つことや、食事時に制限があること、清掃の難しさが挙げられます。さらに、ブラケットやワイヤーが口の粘膜に当たることで、一時的な不快感や傷のリスクがありますが、これらは、1週間〜10日程で慣れると思われます。
このようなデメリットがあるものの、正確な位置に短期間で歯を移動出来る方法です。近年はミニインプラントを使ったアンカー矯正を併用する事で、これまで難しかった圧下(歯を根の方向に沈める方向に移動)や、大臼歯(奥歯)の前方、後方への移動、外側や内側に傾斜した大臼歯の移動等が可能になったのも、ワイヤー矯正ならではのメリットだと思います。
マウスピース矯正
マウスピース矯正は、歯列矯正の一種で、歯並びを改善するために使用される方法の一つです。マウスピース矯正は、通常、透明なプラスチック製のカスタムメイドのマウスピースを使用して行われます。このマウスピースは、歯の移動を想定したマウスピースを何種類か作り、マウスピースを定期的に交換していく事で、少しずつ歯を移動していく方法です。
マウスピース矯正は、軽度な歯並びの問題を治療するために使用されることが多く、特に前歯の隙間や軽度の歯並びの治療に効果があります。マウスピースのメリットは、取り外しが可能であるため、食事や歯磨きの際には外すことができますし、外してしまえば何も歯には付いていないため、見た目の問題を気にされる方にはとても良い方法です。デメリットは、1日17時間〜20時間の装着が必要で、装着していない時間は歯が動かないのと、後戻りをしてしまうため注意が必要です。また、抜歯が必要な重度の歯並びの問題や咬み合わせの異常など、より複雑な矯正が必要な場合には、他の矯正方法(ブラケット矯正)が適していることもあります。
いずれの治療方法で行うにしても、歯科医師としっかり相談して、自分に最適な矯正方法を選ぶことが重要です。