Dental Esthetics親知らずの抜歯について

港区 虎ノ門 まさいデンタルクリニック 親知らずの抜歯について

親知らずとは6歳臼歯と12歳臼歯の奥に生えてくる18歳臼歯を指します。

そのため、親知らずが生えてくる20歳前後に歯が横や斜めに生えたり、歯茎が被ることで細菌が溜まり、歯茎が腫れて痛みが出たりするトラブルが多く見られます。

親知らずはキレイに生えた場合、必ずしも抜歯する必要はありませんが、横や斜めに生えていたりして将来的にトラブルを引き起こす可能性がある場合には早めに抜歯しておくことによって問題の原因を取り除いておくことが重要です。

ここでは親知らず抜歯の手順から、重要なポイントをご説明します。ぜひ参考にしてください。

港区 虎ノ門 まさいデンタルクリニック 親知らずの抜歯について

3DCTで安全安心な抜歯

親知らずを抜歯するためにレントゲンを撮ったあとに3DCTで撮影をすることが多いです。
CTは、歯や骨の詳細な立体画像を作成する診断装置です。

すでにレントゲンで歯の状態がわかっているのに、なぜ歯科用CTを撮らなければならないのでしょうか?

神経に近い親知らずの抜歯には、見えないリスクが隠れている

一般的に親知らずの抜歯のために歯医者に行くと、必ずパノラマレントゲンを撮影しています。
そこには、むし歯治療の痕跡だけでなく、抜歯予定の親知らずもはっきりと写っています。
多くの場合、このパノラマX線だけで予備診断の撮影は終了し、抜歯に移ります。

そのまま抜歯しても、ほとんど不都合はありません。
ただ、レントゲンだけではリスクがわからないため、当院では基本的にCTでの撮影をしています。

CTで画像処理を行うことで、体の一部を切り取ったような詳細な情報を得ることができます。
この歯科用CTを使えば、歯や顎の骨の形、下の親知らずの近くにある下顎管と呼ばれる太い神経や血管の入った空洞の位置などを立体的に詳しく 把握することができます。

一方、レントゲンは基本的に影絵のようなもので、歯と下顎管が近い場合は重なった状態で映し出されます。
下顎管までの距離が十分にあり、そのまま抜歯しても下顎管内の神経を傷つける恐れがないと判断されれば、レントゲンだけで画像診断は完了しますが、歯と下顎管を使った場合。画像が重なってしまうと、実際の位置関係がどうなっているのかわからなくなってしまいます。

歯が下顎管に接している場合もあれば、歯根が見えない角度で曲がって複雑な立体構造になっている場合もあります。
これらのリスクを十分に判断できないまま抜歯を行うと、極めて稀に神経を傷つけ、しびれや違和感などの後遺症が残ることがあります。

当院では立体構造を可視化できる歯科用3DCTを活用することで、レントゲンだけではわからなかった親知らず抜歯のリスクを把握するのに役立ちます。
CTを撮って立体的な構造を見るということは、抜歯をより安全に行うことができるということです。
今まではレントゲンに反映されず、歯科医師の経験と勘に頼らざるを得なかった立体的な位置関係の把握が、CTによって事前に明確になったことで、抜歯の手順が組み立てやすくなりました。

また歯茎の切開や骨の切削範囲を必要最小限に設定できるので、抜歯時の身体への負担も軽減できます。
親知らずの歯根と下顎管が複雑に絡み合っている立体映像を見ることができることで、歯科医師と患者さんの間でリスクをスムーズに説明し、相互理解がしやすくなったように思います。


当院が行う骨再生技術

コラーゲン

歯周病により歯槽骨が吸収された場合、病巣を除去することで状況を改善することはできますが、失われた歯槽骨を回復させることは通常困難です。
しかし、近年では骨の再生を誘導するコラーゲンを用いることで、失われた部分を再生することが可能になってきました。

まず、レントゲン検査などで歯周病の状態を調べ、これらの方法に該当する場合は、歯肉を切開して欠損部を除去し、根面に付着した歯石を完全に除去します。

次に、根面に沿って骨が再生されるように、コラーゲンフィルムや特殊なゲル(エムドゲイン)を入れます。
こうすることで、その部分の骨が再生されます。
この手術により、今まで難しかった歯槽骨の再生が可能となり、特に骨吸収が部分的に進んでいる場合に有効です。

サイトランス・エラシールド

GBR適応の「吸収膜」として、日本で初めて薬事承認を取得した膜です。
原料は完全化学合成のポリマーで適した長い吸収期間を持ちます。
適度な弾力性と伸縮性があり、しなやかで形状に追従するため、使いやすく、術後の歯肉剥離が起こりにくい設計になっています。
また、特性を活かした2層構造になっているため、自家骨だけでなく、サイトランスグラニュールなどの骨補填材との併用も可能となっています。

サイトランスグラニュール

サイトランスグラニュールは、世界で初めて「炭酸アパタイト」を主成分とする顆粒状の骨補填材で、日本で初めて「インプラント用」として認可されました。
主成分の「炭酸アパタイト」は骨と同じ成分であるため、患者自身の骨と効率的に置換され、目標とする骨量を維持しながら強固さを保ちます。


flow当院での親知らず抜歯の手順

STEP 1レントゲンで血管や神経の位置を確認する

親知らずを抜く前に CT レントゲンを使用して神経や血管の位置や親知らずの根の状態を確認します。事前に親知らずの状態を把握することで抜歯治療時の安全性を最優先に確保いたします。

STEP 2表面麻酔、部分麻酔をする

抜歯治療を開始する前に麻酔を施します。基本的には麻酔自体に痛みが出ないよう、表面麻酔を施したのち注射麻酔を行います。歯科の麻酔は敏感な歯茎に圧を加えて行うために痛みが出る場合があるため、出来るだけ圧を かけないように電動の麻酔器を使用し、痛みを最小限に抑えた治療を行います。

STEP 3親知らずを抜歯する

歯と骨の間には歯根膜(しこんまく)と呼ばれるクッションの役割を果たす組織があります。親知らずを抜歯する際には専用の器具を使用して、歯をこのクッションから引き離します。麻酔が効いているため基本的に痛みを伴いませんが、万が一痛みの出る場合には合図をしていただき、麻酔を追加します。また、骨の奥に埋まっている親知らずの場合は周りの骨を削ったり、歯を小さく割ってから抜歯する必要がある為、お口を頑張って開いておいていただく必要があります。

STEP 4糸で縫って傷口を小さくする

抜歯治療を開始する前に麻酔を施します。基本的には麻酔自体に痛みが出ないよう、表面麻酔を施したのち注射麻酔を行います。歯科の麻酔は敏感な歯茎に圧を加えて行うために痛みが出る場合があるため、出来るだけ圧を かけないように電動の麻酔器を使用し、痛みを最小限に抑えた治療を行います。

STEP 5ガーゼで圧迫止血をする

ガーゼで圧迫止血することで出血は早く止まり、痛みや腫れを最小限に抑えることができます。ガーゼを強く噛んでもらい、かさぶたが早く出来るように30分〜1時間ほど止血を行います。血液をサラサラにする薬を飲んでいる方は血が止まりにくいため、長めにガーゼを噛むようにしてください。

STEP 6翌日の消毒

翌日に出血や感染がないかを確認したのち、消毒を行います。痛みや腫れの状態によって薬を変えたり、増やすことで早く回復するように調整します。

STEP 71週間後に糸を取る

1週間ほどで親知らずを抜いた傷口が塞がってくるため、糸を取ります。3~4週間で歯茎は完全にふさがり、骨は3~6か月程度で回復を始めます。(※個人差があります)


Dental checkup痛みが治らない場合はドライソケットになっている可能性があります

港区 虎ノ門 まさいデンタルクリニック ドライソケット

施術後1週間が経過して、なお痛みが強く残っている場合はドライソケットになっている可能性があります。

ドライソケットとは、強いうがいを繰り返すことによって血液のかたまりが流れ、親知らずを抜歯した穴にかさぶたができずに骨が露出してしまっている状態を指します。

ドライソケットになっている場合は薬を飲んで様子を見るか、麻酔をして出血させることでかさぶたを作り直す処置を行います。

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