港区 虎ノ門 まさいデンタルクリニック 親知らずの抜歯について

顎関節に様々な症状がある場合や、過去にその症状がしばらく続いていた場合、関節内の関節円板が本来の位置よりも前方または内側にずれていることが多いです。
関節円板がずれてしまうと、本来の顎の動きが制限されてしまい、日常生活に支障をきたすと同時に、かみ合わせが変わってしまうこともあります。

当院ではこのような患者さんには、患者さんに合わせた診断用模型を制作し、顎関節内を安定させた上で診断を行い、噛み合わせと合わせた治療計画を立てています。

顎関節症の症状

  • 顎を動かすと、関節で「カクンカクン」「ジャリジャリ」という音がする。
  • 口を開け閉めするときに関節痛がある。
  • 以前よりも口が開けにくくなった。開けることができる量が減った。
  • 噛み合わせに違和感がある。
  • どこで噛んでいいかわからない。
  • 以前よりもかみ合わせが悪くなっている。
  • 前歯のかみ合わせが悪い。
  • 頭痛、首の痛み、肩こりなどがある。
  • 目が疲れやすい。

などがあります。


顎関節症の治療

港区 虎ノ門 まさいデンタルクリニック 親知らずの抜歯について

口を閉じているとき、顎の関節の中には、下顎と頭蓋骨の間に「関節円板」という円盤状のクッションのようなものがあります。
口を開けるときには、通常、下顎の骨が前方に移動するのに連動して関節円板も前方に移動し、スムーズな顎の動きを実現していますが、関節円板が緩んでしまっているのです。
口を閉じているときから、関節円板が前や横にずれている可能性があります。
このような場合、口を開けるときに下顎骨が前方への動きを邪魔していつもより口が開かなかったり、ずれた関節円板の下で下顎骨が引っかかる感じがしたり、音がしたりします。

これまで歯科や口腔外科では、顎関節症の治療に様々な方法が試みられてきましたが、現在最も広く行われているのが「スプリント療法」です。
「スプリント」とは、それぞれの患者さんの歯型を取ったプラスチック製のカスタムメイドのマウスピースのようなもので、通常は月に一度調整します。
スプリントを使用することで、すべての歯に均等に噛む力がかかり、顎関節に強い偏った力がかからないようにして、徐々に関節の内部構造を安定させ、同時に下顎の位置を安定させていきます。
当院では、顎関節症の患者さんに対して、関節を安定させたスプリント治療計画を立てています。

スプリント治療のメリット

口腔の機能は下顎の動きによって行われていますが、その中心となるのが顎関節です。
この部分が安定していないと、本来の噛み合わせと勘違いしてしまい、正しい治療計画が立てられなくなってしまうなどの問題があります。
そのような事態を防ぐためにも、顎関節の安定化は顎関節症治療にとって非常に重要です。
成人の場合、長年の噛み合わせによって傷ついた顎関節を安定させるためのスプリント治療には、約半年から1年の期間が必要となります。

実際の治療では、噛んだときに顎関節に負担がかからないように調整したスプリントを装着して日常生活を送ります。
顎関節が安定してくると、徐々に噛み合わせが変化していくのがわかります。
この変化は、スプリント自体に歯を動かす効果がないため、歯の移動ではなく、顎関節の変化によるものです。

同時に口腔周辺の筋肉の緊張がほぐれ、頭痛や肩こりなど、顔貌の変化や筋肉の過緊張による症状が緩和されることもあります。

小児の場合、スプリント治療によって顎関節が保護されるため、下顎の正しい発育・成長を促すことができ、その後に非常に有利な治療効果を得ることができます。
来院ごとの調整量が少なくなり、患者さんの顎関節症状が緩和され、他の画像検査で関節が安定していると判断されれば、歯を動かす矯正治療を開始します。

顎関節症は、徐々に症状がなくなる軽度のものから、日常生活に支障をきたす重度のものまでありますが、重度のものでも時間の経過とともに痛みや関節音が徐々に軽減していくのが特徴です。
ただし、症状が消失しても、重症の場合は関節の内部構造が大きく変化し、かみ合わせ自体が大きく変化することが多いので、「スプリント」はできるだけ早く、軽度のうちに使用するようにしましょう。
重症化させないことが大切です。
また重度の場合でも、「スプリント」を使用することで関節内部が安定し、その後の治療に有利になります。

関節円板の変位とは?

関節円板は、下顎の先端(下顎顆)とその受け皿となる頭蓋骨のくぼみ(下顎窩)の間にある円盤状のコラーゲン繊維の塊です。
口腔の機能である会話や咀嚼を行う際、下顎は下顎顆を中心に回転し、前方に移動することで口を大きく開けるだけでなく、前後や左右にも移動することができるのです。
この複雑な動きを可能にするために、関節円板が頭蓋骨と下顎骨の間でクッションの役割を果たし、骨に負担をかけずにスムーズな動きをサポートしています。
関節円板がずれて関節に負荷がかかると、関節の骨が吸収されて平らになったり、凹凸ができたりすることもあります。
最近では、子どもでも顎関節症の症状が出ることがあります。


歯列矯正と顎関節症

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顎関節症は噛み合わせが原因の場合があります。
顎の関節で口を大きく開けたり、噛んだりするときに痛みを感じたり、関節で音が鳴ったりすると、口が開きにくくなったり、口を大きく開けられなくなったりします。
また、頭痛や首・肩の痛み、耳鳴りなどの症状が出ることもあります。
ただし、すべての噛み合わせでこれらの症状が出るわけではありません。

かみ合わせに問題がなく、顎関節にも症状がない健康な人でも、歯のかみ合わせと顎の位置(顎関節)の関係をよく見ると、ほとんど狂いのない理想的な状態と評価される人は 約25%(4人に1人)と報告されています。
逆に言えば、無症状であっても数%の人は、歯のかみ合わせと顎関節の位置関係がずれていることで、潜在的な問題を抱えている可能性があるということです。
必ずしも、きれいな歯列=正しい顎の位置というわけではないのです。

したがって、不正咬合や深刻な問題を抱えた患者さんには、より慎重な治療が求められるのは当然のことです。
歯の移動など、噛み合わせを変える矯正治療の場合は、特に顎関節の状態を把握した上で診断を行うことが重要です。
従来の矯正治療では、診断時に顎関節を考慮せず、咬合だけを見ていたため、治療目標が曖昧で、単に歯を並べることが目的になっていました。

また、治療中に隠れていた可能性のある問題が発生した場合、治療計画の変更を余儀なくされ、治療結果に影響を与えることがあります。
当院では、顎位(あごの位置)、顎関節などの診査・診断に基づいて、正しい顎位、正しい歯並び、顎全体のより良い調和を目指すことを治療目標としています。

そのため、矯正治療の前には、必要に応じて適切な顎位を診断するためのスプリント療法を行います。
その理由は、上下の歯が口腔内でしっかりと噛み合っていても、顎位が大きくずれていてはいけないので、噛み合わせを含めた顎全体の機能を調整することを優先してスプリントを行うからです。
そうすることで、治療目標を明確にしていきます。

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