インビザラインとは?治療できる・できない症例や費用など解説!

インビザライン矯正をしている人

こんにちは。東京都港区「虎ノ門駅」より徒歩30秒にある歯医者「まさいデンタルクリニック」です。

近年、歯列矯正において注目を集めているのが、インビザラインです。インビザラインは、ワイヤー矯正に比べて通院頻度も少なく、ライフスタイルに合わせやすいというメリットがあります。

しかし、全ての症例に対応できるわけではないなど、デメリットも存在します。

この記事では、インビザラインの適応症例やメリット・デメリット、費用について詳しく解説します。ワイヤー矯正との違いなどもご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

インビザラインとは

マウスピースを持っている人と専用ケース

インビザラインとは、透明なマウスピースを用いた矯正治療の一つです。アメリカのアライン・テクノロジー社が開発し、現在では世界100カ国以上で使用されています。

インビザラインでは、患者さまに合わせて作成されたマウスピースを1~2週間ごとに交換しながら、少しずつ歯を動かして歯並びを整えていきます。マウスピースは、1日20時間以上の装着が必要です。

場合によってはアタッチメントを使用して、より効果的に歯を動かすこともあるでしょう。

ワイヤー矯正と異なり、透明なマウスピースは目立ちにくく取り外しが可能なため、食事や歯磨きを通常通り行えます。

インビザラインで治療できる症例・できない症例

歯並びが悪い男性

インビザラインは、すべての症例に対応しているわけではありません。ここでは、インビザラインで治療可能な症例と、治療が難しい症例について詳しく解説します。

インビザラインで治療できる症例

以下は、インビザラインで治療可能な症例です。

叢生(そうせい)

叢生とは、歯が重なり合って凸凹に生えている状態を指します。歯のサイズが顎に対して大きいことなどが原因です。インビザラインは、軽度から中度の叢生を矯正できます。

すきっ歯

すきっ歯は歯と歯の間に隙間がある状態で、特に前歯に見られることが多く、見た目の印象に大きく影響します。インビザライン治療では、歯を適切に移動させることで隙間を埋められます。

開咬(オープンバイト)

開咬は、噛んだときに上下の前歯が接触せず、隙間が空く状態を指します。顎の成長や舌の位置、歯の位置関係が原因であることが多いです。

インビザラインで上下の歯の位置を調整することで、噛み合わせを整え改善できます。場合によっては、ゴムかけなどの処置が必要になるケースもあります。

過蓋咬合(ディープバイト)

過蓋咬合は、上の前歯が下の歯に深く噛み合わさる状態です。歯や顎に負担をかけることがあるため、早期に改善したほうがよいでしょう。

過蓋咬合の治療では、上の歯を歯茎の中に押し込み、下の歯を引っ張り出す必要があります。ゴムかけなどの処置が必要になることはありますが、インビザラインで治療できるとされています。

反対咬合(受け口)

反対咬合は、下の歯が上の歯よりも前に出ている状態を指します。歯の傾斜が原因の受け口は、インビザラインで治療できる可能性が高いです。

ただし、骨格に問題がある場合は、外科矯正が必要になるでしょう。

インビザラインで治療できない症例

以下では、インビザラインで治療できない症例をご紹介します。

重度の歯周病

重度の歯周病の場合は、インビザライン治療ができません。歯周病によって歯を支える骨が大きく溶けていると、歯を動かした際に抜けるリスクがあるのです。

歯周病の治療をして歯を動かしても問題ないと判断されたら、インビザラインを開始できます。

重度の叢生

重度の叢生の場合、インビザラインでの治療ができない場合があります。重度の叢生では、スペースを確保するために抜歯することも多く、抜歯すると歯の移動距離が長くなります。インビザラインは歯の移動距離が長い症例は向いていないため、治療が難しいのです。

骨格に問題がある不正咬合

あごの骨格に起因する不正咬合は、インビザラインだけでは改善できません。インビザラインでは、歯並びを矯正することは可能ですが、顎の骨の位置を変えることはできないためです。この場合、外科手術が必要になるでしょう。

インプラントがある

インビザラインに限らず、矯正範囲にインプラントがある方は矯正治療ができないでしょう。矯正治療では、歯と歯槽骨の間にある歯根膜の特性を利用して歯を移動させます。インプラントには歯根膜が存在しないため、矯正力を加えても動かないのです。

インプラント以外の歯は動かせますが、理想の歯並びにはならない可能性があります。

埋伏歯(まいふくし)

埋伏歯がある場合も、インビザライン矯正ができません。埋伏歯とは、顎のなかに歯が埋まっている状態です。この場合は外科手術で歯茎を切開し、歯を引っ張り出す必要があります。

インビザライン矯正では歯茎に埋まった歯を引っ張り出すことはできません。

インビザラインのメリットとデメリット

インビザラインのメリットとデメリットイメージ

ここからは、インビザラインのメリット・デメリットについて解説します。

メリット

以下に、インビザラインのメリットをご紹介します。

目立ちにくい

インビザラインのマウスピースは薄く透明な素材でできているため、装着していても目立ちにくいのが特徴です。ワイヤー矯正の金属製の装置と違い、外見を気にせず矯正を続けられます。

そのため、接客業や営業職など、人と接する機会の多い職業の方に選ばれています。

通院回数が少ない

インビザラインでは、治療開始時に3Dシミュレーションを行い、全ての治療ステップに対応するマウスピースが作成されます。マウスピースをご自身で交換しながら治療を進めるため、通院頻度が低い点は大きなメリットです。

忙しい方でも、矯正治療を続けやすいでしょう。

高精度なマウスピース

インビザラインのマウスピースは、コンピュータによる3D画像を元に製作されるため、非常に精密です。他の矯正装置に比べてよりフィットするので、精度の高い治療が期待できるでしょう。

取り外しが可能

インビザラインのマウスピースは、ご自身で簡単に取り外せます。食事や歯磨きの際にマウスピースを取り外せるので口腔内を常に清潔に保つことができ、虫歯や歯周病のリスクが少ないです。

また、特別なイベントの際には一時的に取り外すこともできます。日常生活に与える影響が少ない点も、メリットと言えるでしょう。

痛みが少ない

インビザラインでは、マウスピースを交換しながら少しずつ歯を動かすため、ワイヤー矯正と比べて痛みが少ないです。口内の粘膜に矯正装置が当たって傷をつけるリスクも、ワイヤー矯正より低いでしょう。

マウスピースの交換時に多少の違和感や痛みを覚えることはありますが、数日でおさまる場合が多いです。

金属アレルギーの心配がない

インビザラインのマウスピースは透明な樹脂素材で作られているため、金属アレルギーのある方でも安心して使用できます。より多くの人に対応できるのもインビザラインの魅力です。

デメリット

インビザラインには多くのメリットがありますが、デメリットについても理解しておく必要があります。ここでは、主なデメリットについて解説します。

自己管理が必要

インビザラインの最大の特徴である取り外し可能という点が、デメリットになることがあります。

インビザラインのマウスピースは、毎日20時間以上の装着が必要です。装着時間を守れないと計画通りに歯が動きません。最悪の場合には治療計画を見直すことになり、余計な費用と時間がかかる恐れがあります。

また、マウスピースを洗浄したり、紛失・破損しないように気をつけたりする必要があるため、手間に感じる方もいるでしょう。

対応できない症例がある

インビザラインは、すべての歯並びに対応できるわけではありません。歯並びが極端に悪い場合や骨格に問題があるケースでは、治療できないことがあるのです。

その場合、ワイヤー矯正や外科矯正など、他の矯正方法を併用したり、変更したりする必要があります。

インビザラインの治療期間

インビザラインの治療期間イメージ

インビザラインの治療期間は、重症度や矯正する範囲によって異なりますが、一般的には1年半~3年ほど要するとされています。矯正が完了した後には後戻りを防ぐための保定期間が設けられているため、さらに1~2年ほど保定装置を装着しなければなりません。

また、マウスピースの装着時間が短くなったり、虫歯や歯周病になって治療を一時中断したりすると、治療期間が長引く原因になります。そのため、装着時間を守って口腔内を清潔に保つことが大切です。

インビザラインの費用

インビザラインの費用イメージ

インビザラインの費用は、治療範囲や歯並びの状態によって異なります。全体矯正の場合、一般的な相場は70万~100万円程度です。部分矯正の場合は、30万~60万円程度が目安とされています。

また、インビザライン矯正は保険適用外の自費診療のため、歯科医院によっても費用は異なります。上記の費用は、あくまで目安として参考にしてください。

インビザライン矯正は保険適用外ですが、医療費控除の対象となる場合があります。医療費控除とは、一年間に支払った医療費が一定額を超えた際に受けられる所得控除のことです。

一度ご自身で費用を支払う必要はありますが、実質的な負担を軽減できます。

インビザラインとワイヤー矯正との違い

インビザラインとワイヤー矯正との違いについて考えている女性

インビザラインとワイヤー矯正には、それぞれ異なる特徴とメリットがあります。

まずインビザラインは透明なマウスピースを使用するため、装置が目立たない点が大きな特徴です。取り外しが可能なため、食事や歯磨きの際にはマウスピースを外すことができ、口腔内の清潔さを保ちやすいでしょう。

ワイヤー矯正はブラケット(透明なセラミック・プラスティック、金属)とワイヤーを歯に固定し、ワイヤーを調整することによって力をかけて歯を動かします。

軽度から重度の不正咬合に対応でき、治療の適応範囲が広い点が特徴です。そのため、インビザラインでは難しい症例や大きな歯の移動が必要な場合に選ばれることも多いです。

また、インビザラインは自己管理が必要で、1日20時間以上のマウスピースの装着が求められます。ワイヤー矯正は固定式のため、装着時間を気にする必要がありません。

インビザラインとワイヤー矯正はそれぞれ特徴が異なるため、患者さまの症例やライフスタイルに応じて最適な方法を選ぶことが重要です。

まとめ

マウスピースを持っている女性

インビザラインは、取り外し可能な透明なマウスピースを用いた矯正方法です。インビザラインにはメリットとデメリットがあるため、両方を理解したうえで治療を開始することが重要です。

治療期間や費用は症例によって異なるため、事前に歯科医院でしっかり確認をしましょう。インビザラインはワイヤー矯正と比較して通院頻度が少ないため、忙しい方でも継続しやすい治療方法です。

インビザラインを受ける際は、信頼できる歯科医師と相談し、ご自身にとって最適な治療法を見つけましょう。

インビザラインを検討されている方は、東京都港区「虎ノ門駅」より徒歩30秒にある歯医者「まさいデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。

当院では、虫歯・歯周病治療、矯正治療、インプラント治療など、さまざまな診療に力を入れております。診療案内ページはこちらご予約お問い合わせも受け付けております。


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