ワイヤー矯正の治療期間はどれくらい?時間がかかるかも解説!

ワイヤー矯正をしている人

こんにちは。東京都港区、「虎ノ門駅」より徒歩30秒にある歯医者「まさいデンタルクリニック」です。

ワイヤー矯正の治療期間がどのくらいかかるのか、気になる方も多いのではないでしょうか。一般的には、ワイヤー矯正にかかる治療期間の目安は2〜3年程度といわれています。

今回は、ワイヤー矯正の治療期間や流れ、治療が長引くケース、計画通りに治療を終わらせるための注意点などについて詳しく解説します。

ワイヤー矯正の治療期間はどれくらい?

ワイヤー矯正の治療期間イメージ

ワイヤー矯正の治療には、どれくらいの時間がかかるのでしょうか。矯正期間と保定期間の2つに分けて解説していきます。

矯正期間

ワイヤー矯正にかかる治療期間の目安は2〜3年程です。

ワイヤー矯正には、歯の表側に矯正装置を装着する表側矯正と、歯の裏側に矯正装置を装着する裏側矯正があります。表側矯正と裏側矯正に、治療期間の違いはほとんどありません。

しかし、抜歯を行う場合と抜歯を行わない場合では、抜歯を行うほうが歯を移動させる距離が大きくなるため、治療期間が長くなる傾向にあります。

また、部分矯正と全体矯正では、全体矯正のほうが治療期間は長くなります。部分矯正では、早いと半年程度で治療が終了することもあります。

実際の治療期間は患者さまの歯並びや口腔内の状況によって大きく異なるため、詳しい検査を受ける必要があるでしょう。

保定期間

ワイヤー矯正に限った話ではありませんが、歯科矯正では矯正期間が終了した後、歯並びの後戻りを防ぐために保定期間を設けます。保定期間中は、リテーナーと呼ばれる装置を装着します。

保定期間は、矯正にかかった期間と同程度になることが一般的です。例えば、矯正期間が1年の場合は保定期間も1年、矯正期間が2年であれば保定期間も2年かかります。

つまり、矯正期間が長ければ長いほど、治療が全て終了するまでに多くの時間がかかるのです。

矯正治療はどうして長い?

矯正治療はどうして長いのか考えている女性

矯正治療には時間がかかる、というイメージを持っている方も多いでしょう。なぜ矯正治療の期間は長いのでしょうか。ここからは、矯正治療に時間がかかる理由について解説します。

歯は少しずつしか動かせない

矯正治療が長い大きな理由は、歯が動く仕組みにあります。

歯を支えている顎の骨を歯槽骨と呼び、歯と歯槽骨の間には歯根膜というクッションのような役割を担う薄い膜があります。ワイヤー矯正で歯に圧力をかけると歯根膜にも圧力が加わり、歯が動く側の歯根膜は縮んで、反対側は引っ張られるため伸びます。

しかし、歯根膜には厚さを一定に保とうとする性質があります。歯根膜が縮んだ側では骨を溶かす細胞が活性化し、歯根膜が伸ばされた側では骨をつくる細胞が活性化します。

このように、矯正治療で歯に力が加わると、骨を溶かす細胞と骨を作る細胞が働きます。歯が移動した位置で歯根膜が元の厚みに戻る働きを繰り返すことで、徐々に歯を移動させていくのです。

骨の吸収と再生を繰り返して歯を移動させますが、1か月の間に歯を動かせる距離は0.5mm〜1mm程度とされています。そのため、全体の歯並びを整えるためには多くの時間を要するのです。

保定期間がある

先にも述べましたが、矯正治療には後戻りを防ぐための保定期間が設けられています。保定期間は矯正にかかった期間と同程度必要なため、全ての治療が完了するまでの期間が長くなるのです。

保定期間は、きれいに整えた歯並びを維持するために欠かせない重要な期間です。そのため、歯科医師の指示通りにリテーナーを装着するようにしましょう。

ワイヤー矯正の流れ

歯型を取っている様子

ここからは、ワイヤー矯正の流れについて解説します。

カウンセリング

ワイヤー矯正を行う前には、必ずカウンセリングを設けます。カウンセリングでは、歯並びの悩みを相談したり、治療の内容や費用などの詳しい説明を受けたりします。

ワイヤー矯正は治療期間も費用もかかるため、患者さまが治療のメリット・デメリットについて理解して納得することが大切です。

精密検査

続いて、精密検査を行います。虫歯や歯周病の有無を確認したり、レントゲン検査や型取りを行って歯の状態を確認したりします。

検査自体の所要時間は60分程度ですが、結果が出るまでに1〜2週間程度かかるのが一般的です。

治療説明

カウンセリングや精密検査の結果をもとに立てた治療計画の説明を受け、抜歯の有無や詳しい治療期間、費用などを確認します。所要時間は30分~60分程度で、患者さまが治療計画の内容に納得できれば契約し、矯正治療へと進みます。

矯正治療開始

歯のクリーニングを行った後に、専用の接着剤を用いてブラケットと呼ばれる矯正装置を歯に装着します。歯に取り付けたブラケットにワイヤーを通して、矯正治療開始です。

ただし、虫歯や歯周病があった場合や抜歯が必要だと判断された場合には、それらの処置が完了してから治療を開始します。

定期健診

矯正治療開始後は、1~2か月に1回のペースで定期健診を受けながら治療を進めていきます。定期検診では、歯の動きに合わせてワイヤーを調整するため、歯科医師の指示通りに必ず定期健診を受けましょう。

また、矯正期間中は矯正装置によって歯磨きしにくい状態になったり、矯正装置の周りに汚れが蓄積しやすくなったりします。虫歯や歯周病のリスクが高まるので、口腔内の状態を確認するためにも定期健診を受けることが大切です。

保定期間

治療期間が終了した後は、保定期間に入ります。保定装置(リテーナー)には、取り外し可能なタイプと固定するタイプがあります。

リテーナーの種類については、歯科医師と相談のうえ患者さまに合ったものを作成する必要があります。ワイヤー矯正によって整えた歯並びが後戻りを起こさないように、歯科医師の指示通りにリテーナーを装着しましょう。

ワイヤー矯正の治療期間が長くなるケース

ワイヤー矯正をしている歯列模型

「ワイヤー矯正をできるだけ早く終わらせたい」と考える方は少なくないでしょう。

しかし、様々な理由によって、ワイヤー矯正の治療期間が長くなるケースがあります。矯正期間が長引くケースは、以下のとおりです。

重度の叢生(そうせい)である場合

叢生(そうせい)とは、凸凹した歯並びや歯と歯が重なり合った状態のことを指します。叢生は、歯を収めるために必要なスペースが不足していることが主な原因です。重度の叢生の場合、抜歯を行って歯を並べるスペースを確保するケースが多いでしょう。

抜歯をすると歯を動かす距離が大きくなるため、治療期間が長くなる傾向があります。

口腔ケアを怠った場合

ワイヤー矯正では、ブラケットやワイヤーの周囲に食べカスや汚れが蓄積しやすいです。そのため、虫歯や歯周病のリスクが高くなるでしょう。

矯正期間中に虫歯や歯周病になった場合には、矯正治療を中断して虫歯や歯周病の治療を行う必要があります。ワイヤー矯正の場合は治療のために矯正装置を外すことになるので、治療期間が延びることが考えられます。

舌や口周りの癖がある場合

舌で前歯を押す癖や唇をかむ癖、頬杖をつく癖などがある方は、歯に余分な力が加わりやすいです。そのため、治療計画通りに治療が進まなくなる可能性が高く、治療期間が延びるとされています。

定期健診を怠った場合

定期健診は、矯正治療が計画通りに進んでいるかをチェックする重要な機会です。定期検診で歯の動きに合わせてワイヤーを調整するため、定期健診を怠ると治療計画にズレが生じる可能性が考えられるでしょう。

また、定期健診を怠ることにより、虫歯や歯周病の早期発見・治療ができなければ、矯正期間が延びる恐れがあります。

計画どおりに矯正治療を終わらせるためには

口腔ケアを丁寧に行っている人

治療計画通りに矯正治療を終わらせるためには、以下の点に気を付けることが大切です。

日々の口腔ケアを丁寧に行う

計画通りに矯正治療を終わらせるためには、虫歯や歯周病を予防することが大切です。矯正装置を装着していると普段よりも歯磨きがしにくい状態になるため、磨き残しが発生しやすいでしょう。

磨き残しがあると虫歯や歯周病のリスクが高まるので、矯正期間中はより丁寧に口腔ケアを行うことを心がける必要があります。特に、ブラケットやワイヤーの周囲には汚れが蓄積しやすいので、歯間ブラシやタフトブラシなども活用して綺麗に汚れを除去してください。

歯科医院で歯磨き指導を受けることで口腔内のセルフケアの質を上げられるので、積極的に受けましょう。

飲食物に気を付ける

硬い食べ物や粘着性の強い食べ物は、矯正装置が外れる原因になるため避けたほうが良いでしょう。矯正装置が外れると、治療計画通りに歯を動かせないだけでなく、口腔内を傷つける恐れもあります。

そのため、矯正期間中の食事には気を付けましょう。万が一、矯正装置が外れた場合には、早急に歯科医院を受診してください。

舌や口周りの癖を改善する

先に解説した通り、舌で前歯を押す癖や頬杖をつく癖などがある場合、歯に余計な力がかかります。治療計画にズレが生じる可能性が考えられるため、意識的に改善するべきでしょう。

また、矯正治療後も舌や口周りの癖を続けていると、再び歯並びが乱れる可能性があるので注意が必要です。

定期的な検診を受ける

矯正治療を計画通りに終了するためには、歯科医師の指示通りに定期検診を受けることが必要不可欠です。定期健診では歯の動きをチェックしながらワイヤーを調整するため、定期検診を怠ると治療計画どおりに歯を動かせなくなる可能性があります。

また、定期検診では歯や歯ぐきの状態の確認や、普段のケアでは取り除くことができない汚れの除去なども行います。虫歯や歯周病の早期発見・予防にも繋がる重要な機会なので、必ず受診するようにしましょう。

まとめ

ワイヤー矯正で綺麗な歯並びになり笑顔の女性

ワイヤー矯正にかかる期間は一般的に2〜3年といわれていますが、口腔内の状況などによって長引くこともあります。また、矯正期間が終了した後には、後戻りを防ぐための保定期間が設けられています。整えた歯並びを維持するに、リテーナーを装着しましょう。

矯正期間中は普段以上に虫歯や歯周病のリスクが高まるので、丁寧にセルフケアを行い、歯科医師の指示通りに定期検診を受けることが大切です。

ワイヤー矯正を検討されている方は、東京都港区、「虎ノ門駅」より徒歩30秒にある歯医者「まさいデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。

当院では、虫歯・歯周病治療、矯正治療、インプラント治療など、さまざまな診療に力を入れております。診療案内ページはこちらご予約お問い合わせも受け付けております。


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