こんにちは。東京都港区「虎ノ門駅」より徒歩30秒にある歯医者「まさいデンタルクリニック」です。
虫歯が進行して神経まで到達している場合、歯の根の治療を行います。この治療を根管治療と呼びますが、複数回通院しなければならないため、費用がどれくらいかかるのか知っておきたいと考える方も多いでしょう。
ここでは、根管治療の費用相場や、保険診療と自費診療の違いなどについて解説します。根管治療を受ける予定のある方は、ぜひ参考にしてください。
根管治療とは

根管治療とは、歯の根や神経を綺麗にする治療です。虫歯や外傷によって歯の内部の歯髄が細菌感染や炎症を起こした場合や、歯髄が壊死している場合に行われます。
根管治療では、ファイルという専用の器具で感染した歯髄を完全に取り除き、根管内を清掃します。そのあと、消毒をして薬剤を詰め、細菌が侵入・再繁殖することを防ぎます。
根管治療をしっかり行わなければ、再び細菌が繁殖して虫歯が再発してしまうため、根管内が綺麗になるまで何度か消毒を繰り返します。
根管治療の目的
根管治療は、炎症をこれ以上進行させないために必要な処置であり、歯を残すことを目的とした治療です。根管治療を行わずに放置したり、根管治療を途中で止めてしまったりすると、細菌の増殖や再感染によって状態が悪化し、抜歯が必要になるかもしれません。
抜歯をすれば、インプラントやブリッジ、入れ歯などの治療が必要になります。
根管治療の費用

根管治療の費用は、保険診療と自費診療の場合で異なります。それぞれの費用相場は、以下の通りです。
保険診療の場合
保険診療は、一般の方で3割負担、ご高齢の方で1割~2割負担になるため、根管治療の費用相場は2,000円~5,000円ほどになります。
保険診療は、保険制度によって治療範囲や治療方法、使用できる材料に制限があります。根管治療における保険診療の範囲は、診察料やレントゲンによる画像診断料、神経を取り除くための処置費用、消毒費、根管に詰める詰め物の材料費などが該当します。
自費診療の場合
自費診療は患者さまが治療費を全額負担するため、保険診療よりも高額になります。根管治療を自費診療で行う場合は、費用相場は7万円~15万です。
保険診療のように制限がないため、精密な治療を受けることができます。マイクロスコープなどの精密機器、質の高い薬剤の使用などが可能です。保険診療に比べると費用は高くなるものの、治療の成功率が高まります。
根管治療の保険診療と自費診療の違い

根管治療の保険診療と自費診療は、それぞれにメリットやデメリットがあります。違いを知り、自分に合った治療方法を選ぶことが大切です。
ここでは、根管治療の保険診療と自費診療の違いについて解説します。
費用
根管治療の保険診療と自費診療の大きな違いのひとつに、費用が挙げられます。保険診療では、保険証を提示すれば医療費の自己負担は1〜3割になります。
一方で、自費診療は保険が適用されない治療なので、治療費は全額患者さまが負担しなければなりません。自費診療では負担金が大きくなるため、治療費が高くなります。
また、自費診療は保険診療よりも高度な技術や精密な材料を使用するため、金額が高額になりやすい傾向にあります。
診断方法
保険診療では、医師の視診とレントゲン撮影によって患部を確認します。自費診療では、レントゲン撮影だけではなくCTも使用し、より精密な検査をすることができます。
レントゲンは歯や歯の根元の状態を平面画像で映し出すものですが、歯科用CTは立体画像で歯や顎の骨の状態、血管や神経の位置を確認することが可能です。そのため、より正確に口内の状態を把握でき、治療に活かせます。
使用する治療機器
保険診療で行われる治療方法は決められており、使用する治療機器も決まったものが使用されます。自由診療では治療方法に制限がないため、最新の治療機器などを使用することができ、より精度の高い治療を受けられます。
自由診療の根管治療では、以下のような治療機器が使用されることが多いです。
マイクロスコープ
マイクロスコープとは、高性能の歯科用顕微鏡です。カメラやライトが付いており、視野を最大20倍まで拡大することができ、映像の録画や写真撮影も可能です。
通常の治療の際には視認しにくい奥歯や、歯周ポケットの細部まで確認することができるため、より精密な治療を行うことに役立ちます。
保険診療では肉眼で根管治療を行うため、細菌感染した神経を除去しきれずに虫歯が再発することも少なくありません。自由診療でマイクロスコープを使用すれば、肉眼では見えない隠れた根管部分まで確認しながら治療を進めることができるため、再発のリスクを軽減できるのです。
ラバーダム
ラバーダムは、根管治療の際に歯に装着するゴム製の道具です。薄いゴムのシートになっており、治療する部分の歯だけを露出させてそれ以外の部分はゴムで覆うための道具です。
唾液にはさまざまな細菌が潜んでおり、患部に唾液が入り込むと細菌感染のリスクが高まります。ラバーダムを使用すれば、細菌が患部に入り込むことを防げるのです。
ニッケルチタン製ファイル
ニッケルチタン製ファイルは、根管内部の汚染した神経を綺麗に除去するための治療器具です。針のような形をしており、根管内部の感染部や神経を除去します。
保険治療ではステンレス製のファイルが使われることが多く、ニッケルチタン製ファイルはより高価な素材です。高い弾力性と柔軟性により、複雑な形状の根管も綺麗に清掃することができます。
MTAセメント
MTAセメントは、歯科用セメントです。保険治療では、ガッタパーチャという素材で治療後の根管を塞ぎますが、保険治療の素材ではしっかり塞ぎきれずに再治療が必要になるケースがあります。
一方で、自費治療でMTAセメントを使用すれば、根管内の隙間をしっかり塞ぐことができます。また、高い殺菌力のある素材なので、歯髄や根管内を持続的に殺菌することが可能です。
根管治療の費用を安く抑えるためには

根管治療を受ける際には、できるだけ費用を安く抑えたいと考える方も多いのではないでしょうか。ここでは、根管治療の費用を安く抑えるための方法をご紹介します。
定期的に歯科医院を受診する
定期的に歯科医院を受診していれば、虫歯や歯周病などの病気を初期段階で発見することができ、早期治療が可能です。初期段階で治療をすれば治療期間が短くなるので、治療費も安く抑えることができます。
また、定期的に通院して歯のクリーニングを受けていれば、綺麗な状態の歯や歯茎を維持できます。根管治療が必要になるほど悪化することを避けられる可能性もあるでしょう。
保険治療を選択する
保険治療を選択すれば、患者さまの治療費の負担は1割~3割になるため、治療費を安く抑えられます。治療方法や使用する素材や薬剤が決められており、自由診療のような精度の高い機材を使用した治療を受けることはできないことを理解しておきましょう。
根管治療は複雑な歯科治療であるため、場合によっては治療後に細菌が侵入して再発するリスクがあります。
医療費控除を活用する
自費診療で根管治療を受ける場合は、医療費控除を活用することで費用負担を軽減できる可能性があります。医療費控除は、年間の医療費が一定額を超えた場合に、確定申告することで税金の一部が還付される制度です。
治療費自体が安くなるわけではありませんが、家計の負担の軽減にはつながります。医療費控除を利用するには医療費の領収書が必要になるため、保管しておきましょう。
まとめ

根管治療は、保険診療ならば2,000円~5,000円程度で治療を受けることができ、自由診療ならば7万円~15万円ほどの費用がかかります。
保険診療は費用を安く抑えられるというメリットがありますが、治療に使用する医療機器や薬剤が限定されています。自由診療は費用が高額になるものの、最新の精密機器や薬剤を使用することができ、より精度の高い治療を受けられます。
どんな治療を受けるべきか悩む場合には、歯科医師に相談しながら治療方法を決めましょう。
根管治療を検討されている方は、東京都港区「虎ノ門駅」より徒歩30秒にある歯医者「まさいデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯・歯周病治療、矯正治療、インプラント治療など、さまざまな診療に力を入れております。診療案内ページはこちら、ご予約・お問い合わせも受け付けております。